何故チョコレート嚢腫だと妊娠できないの?
何故チョコレート嚢腫だと妊娠できないのかと言うと、チョコレート嚢腫が存在している事によって、姙娠にとって様々な悪影響が起こるからです。
具体的には、チョコレート嚢胞が周囲の組織と癒着したり炎症を起こしたりして、卵巣内の環境を悪化させます。
すると、卵胞の発育が悪くなったり、排卵障害を起こしたりする可能性が出てくるのです。
その他にも、チョコレート嚢胞によって卵管の通りが悪くなったり、詰まったりする事もあります。
また、チョコレート嚢腫の症状として、下腹部の痛みや性交痛が挙げられますが、痛みで日頃からイライラしているとストレスもたまるでしょう。
痛みが怖くて、性交回数が少なくなる事も考えられます。
つまり、スムーズに姙娠する為に、チョコレート嚢胞は邪魔でしかないのです。
もし、姙娠を望んでいるのになかなか姙娠できないのであれば、子宮内膜症やチョコレート嚢腫を疑ってみてください。
チョコレート嚢腫って完治するの?
チョコレート嚢腫は完治が難しい病気だと言われています。
それは、月経がある限り、再びチョコレート嚢腫ができてしまう可能性があるからです。
もちろん、手術によってチョコレート嚢腫を全て取り除いた後、そのまま新しいチョコレート嚢腫ができない方もいらっしゃいます。
けれど反対に、いくらチョコレート嚢腫を取り除いても、返し何度も新しいチョコレート嚢腫ができてしまう方もいらっしゃるのです。
もし、チョコレート嚢腫を完治させたいのであれば、卵巣を取り除いてしまうか、閉経まで月経を止めてしまうかしかありません。
けれど、そうなると姙娠できる可能性はなくなってしまいます。
ただ、チョコレート嚢腫を完治させる事は難しいのですが、チョコレート嚢腫を手術によって取り除き、新しいチョコレート嚢腫ができるまでの約1年間はゴールデンタイムとも呼ばれていて、最も姙娠しやすい時期だとされています。
つまり、チョコレート嚢腫が例え完治しなくても、適切な治療を行う事によって自然姙娠できる可能性は高くなる、と言う事になるでしょう。
チョコレート嚢腫だと体外受精をすすめられる?
チョコレート嚢腫だと体外受精をすすめられる事もあります。
これは、チョコレート嚢腫の状態によります。
チョコレート嚢腫がまだ初期の段階で、サイズ的にも小さいのであれば、暫く様子をみて自然姙娠を期待します。
タイミング法などを利用する事で、チョコレート嚢腫でも自然姙娠する事は可能です。
1年以上姙娠しない場合には、次のステップとして人口受精を検討します。
この人口受精によって姙娠する可能性もあるからです。
それでも姙娠できない場合、体外受精をすすめられます。
体外受精であれば、卵巣内にチョコレート嚢腫が存在していても姙娠できる確率が高くなるからです。
また、チョコレート嚢腫だと診断された時点でサイズ的にかなり大きくなっていたり、姙娠を妨げるような場所にできていたりした場合には、すぐに体外受精をすすめられる事もあります。
もちろん、体外受精を行ったからといって、すぐに姙娠できるとは限りません。
けれど、体外受精を行う事で少しでも早く姙娠できるのであれば、検討する価値はあると言えます。チョコレート嚢腫